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明日の株式相場に向けて=ヘッジFの投げ一巡で躍動する株  2月01日17時00分

 名実ともに2月相場入りとなった1日の東京株式市場。結構な正念場といえたが、結果は大きく買い戻される展開となり、日経平均株価は427円高の2万8091円と急反発。

 2月相場は立ち上がりやや警戒という見方が市場筋の間でも台頭していたが、実質月替わり(2月商い初日)となった1月28日に日経平均は437円安で昨年7月末以来の下げ幅を記録、続く29日も534円安と前日を上回る下落でその予感がほぼ的中した格好となった。2営業日で970円強下げたのは、昨年コロナ暴落の最終局面となった4月初旬以来だ。これを受けて、バブル崩壊的な論調が一部で出てきたが、やはりこれまでと同様、この類の下げはガス抜きの域にとどまり、そう簡単に流れは変わらないということを、きょうの相場が改めて証明する格好となった。売り逃げたくて仕方ないというような買いポジションを抱えた投資家がいないから、戻りも自然と軽くなる。結果としてヘッジファンドの投げが一巡すれば喜々として押し目買い資金が流入し、株価が再び浮揚する仕組みだ。

 米国で個人投資家資金の集結によるゲームストップ株の急騰が取り沙汰され、ヘッジファンドのシトロンが踏み上げを食らい多額の損失を出したというニュース。これが米国株市場に波乱を引き起こしたということになっているが、これは事実ではあっても相場の下げ要因としては、あくまで仮説のエリアを出ていない。ゲームストップ株の急騰急落は、巡り合わせで全体相場が変調をきたすトリガーの役割を担ったかもしれないが、それ以上の影響は及ぼさないと考えられる。全体相場の時価総額を考えれば、同社株がいかに乱高下しようとも枝から一葉が舞い落ちたに過ぎない。

 東京市場でも、かつて幾度となく仕手株が何十倍に化けたことがあったわけだが、野中の一本杉という位置づけで、全体相場のトレンドとは別次元の話である。例えば、後になって光通信<9435.T>の2000年ITバブル時につけた24万1000円は、その時の相場のアダ花として語られはするが、2000年の3~5月に同社株がフリーフォール状態に陥り毎日1本値でストップ安を繰り返しているさなかにあっても、それが株式市場全体の崩壊を暗示するとは誰も思わなかった。それは間欠泉のように局地的に噴き上げた“バブルもどき”であったからで、今の米国株市場の“ゲームストップ狂騒曲”もそれに近いといってよい。テスラが大暴落するのとは意味が違う。

 ただ、米国では民主党バイデン政権に変わったことで、マーケットフレンドリーな環境ではなくなったという思いが投資家の意識の下に潜在しており、今回のゲームストップ株の件で“給付金トレーダーの投資行動が抑制される”というようなネガティブな思惑を増幅したということはいえる。事実、エリザベス・ウォーレン議員のように「株価はファンダメンタルズを反映するべき」という「べき論」が分かりやすくお目見えしており、「今さらそんな野暮なことを」と皆が内心思っていても、正論として大手を振って罷り通ってしまうリスクがある。しかし、これで相場全体、大河の流れが変わるかといえばそうはならないだろう。

 きょうの日経平均は尻上がりに株価は上値を追ったが、指数連動性の高い銘柄へのインデックス買いの恩恵が反映された。ただし相場の方向感がはっきりしない時は、指数連動型の大型株を買っても面白みに乏しい。全体指数の強弱で半ばベクトルの向きが決められてしまうからだ。勢いテーマ材料株の範疇で銘柄を探すことになるが、そのなか継続的に取り上げてきたオプトラン<6235.T>の動きが想定以上に強い。光学成膜装置は5Gはもとより、日本が主導権を握ろうとしているポスト5G(=6G)でも重要なカギとなる。また、同じく光周辺では、光拡散レンズで特許を取得しグローバルニッチトップの位置づけにあるエンプラス<6961.T>も強い。ニッチトップではNC放電加工機のソディック<6143.T>の1000円未満も魅力的だ。他に意外性ある銘柄で注目したいのが藤倉コンポジット<5121.T>。昨年11月にも取り上げたが、マグネシウム空気電池を手掛け、PBRがいまだ0.4倍という割安さはポイントとなる。このほか、教育ICT関連でワコム<6727.T>やセイコーエプソン<6724.T>。また、半導体関連のトリケミカル研究所<4369.T>の押し目にも着目。

 あすのスケジュールでは、1月のマネタリーベース、1月の財政資金対民間収支など。海外では、20年10~12月のユーロ圏GDP速報値、豪中銀の金融政策決定会合など。米国主要企業の決算ではファイザー、アマゾン、アルファベットなどが予定される。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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