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明日の株式相場に向けて=DXネクスト、動き出したAI関連株  9月01日17時00分

 名実ともに9月相場入りとなった1日の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比361円高の2万8451円と大幅続伸。月末安アノマリーを打破した後は、返す刀で目の覚めるような月初高を演じた。あっという間に2万8000円台半ばに歩を進め、7月14日以来約1カ月半ぶりの高値水準に浮上してきた。

 きょうは買い手掛かり材料難と思いきや、今月半ばにも衆院解散から総選挙が行われるという見方がにわかに広がったことで、枯れ野に火を放つように物色人気が盛り上がる格好となった。「解散総選挙は本能的に買いであるとマーケットには刷り込まれている。売り方にすれば買い戻すよりないということ。前日に国内大手証券や外資系証券が先物買い戻しに走ったが、この思惑が背景にあったようだ」(中堅証券ストラテジスト)という。

 しかし、菅首相は今朝の首相官邸での記者の質問に「(新型コロナの蔓延など)現在のような厳しい状況では解散できる状況ではない」と真っ向から否定した。相場はいったん伸び悩む動きをみせたが、前場後半から再び買いの勢いが強まる展開に。動き出した潮流はそう簡単に止められないということのようだ。

 個別では、ホンダ・日産系の自動車ディーラーで中古車も扱うVTホールディングス<7593.T>が人気化した。既に当欄で紹介してきたが、M&A戦略などを派手に展開しながら、PER6倍台、3.8%前後の配当利回りとバリュー株の横顔を持っていることで、このギャップが物色人気の原動力だ、また、自動車周辺では日産向け主力の自動車部品会社であるユニバンス<7254.T>も超割安圏に位置する銘柄で注目。こちらはPER5倍弱、PBR0.6倍台だ。前期、前々期と赤字ながら財務体質はしっかりしており、もちろん有配銘柄である。ただし、信用規制が入っている。このほか、車載機器用部品などを中心にプラスチック成型品を手掛けるムトー精工<7927.T>も超割安銘柄の一角。PER6倍台で、PBRは何と0.3倍台前半。会社解散価値の3分の1の水準に株価は放置されている。中古車人気は周知の通りだが、ロレックスなど高級時計も中古品の値崩れが全くない状況でこれは一つの社会現象といってもよい。コメ兵ホールディングス<2780.T>は7月初旬取り上げたが、ここ1500円台の押し目は買い場になっている可能性がある。業態の近いところでトレジャー・ファクトリー<3093.T>もあわせてマークしておきたい。

 DX関連も相変わらず波状的に買いが向かっている。きょうデジタル庁発足となったが、デジタル行政推進で商機を得る銘柄が引き続き物色ターゲットとなろう。前週マイナンバー関連の穴株として紹介したフライトホールディングス<3753.T>はその後急動意、きょうは600円台まで水準を切り上げてきた。短期的にはやや過熱感も意識されるが、長いタームの週足でみれば大底圏離脱の初動に過ぎない。

 DX関連の延長線にあるのがAI関連株だ。こちらは“ファンダメンタルズで割安”という世界とはまた別次元のモノサシで人気株が選別されている。総じてモメンタム相場で強さを発揮する銘柄の宝庫だ。その象徴となっているのはFRONTEO<2158.T>だ。マザーズ銘柄だが、時価総額は既に700億円を超えた。8月17日にストップ高カイ気配でロケットスタート、その後の上げ足はまさに理屈抜きの大相場モードとなった。このほかマザーズ市場ではAIソリューションを売り物とするヘッドウォータース<4011.T>がきょうはストップ高に買われる人気となった。画像認識ソフトを開発するフィーチャ<4052.T>も動意含みとなっている。東証1部では、AI関連のシンボルストック的存在であるブレインパッド<3655.T>が気を吐いている。動き出すと上にも下にも一方通行となりやすい傾向がある銘柄だが、今は継続的な実需買いが観測される局面にある。きょうまで11営業日連続の「陽線」は圧巻といってよく、これが日計りトレード的な要素の強い銘柄であれば、株価は上昇途上でも引けにかけて利益確定の動きがどうしても反映されやすくなり、それなりに陰線を交えるのは当然のところとなる。このほかアトラエ<6194.T>なども9連騰と異彩を放つ。また、ビッグデータ分析のデータセクション<3905.T>も上げ足に弾みがついている。

 あすのスケジュールでは、8月のマネタリーベース、10年物国債の入札。また、マザーズ市場にモビルス<4370.T>が、マザーズ市場と福証Qボードにメディア総研<9242.T>が新規上場する。海外では7月の米貿易収支、7月の米製造業受注など。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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