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為替週間見通し:ドルは底堅い値動きか、米量的緩和策の早期縮小への思惑残る  9月25日14時35分

【今週の概況】
■中国金融不安後退で円買い縮小

今週のドル・円は強含み。中国の不動産開発大手、中国恒大集団が債務不履行に陥るとの懸念が強まり、週前半に欧米株式は大きく下げたことを受けてリスク回避的な円買いが活発となった。債務問題を抱える中国恒大集団が債務不履行に陥った場合、中国の銀行や保険会社にも悪影響が及び、中国発の金融不安は欧米諸国にも波及するとの懸念が広がった。しかしながら、米連邦準備制度理事会(FRB)は21-22日に連邦公開市場委員会(FOMC)の会合を開催し、「量的緩和の縮小に着手することが近く正当化される公算が大きい」との見解を示したことや、中国恒大集団は22日、23日に期日を迎える人民元社債の利払いを実施すると発表したことから、リスク回避的な円買いは縮小し、ドル・円は9月23日の欧米市場で110円台を回復した。

24日のニューヨーク外為市場でドル・円は一時110円79銭まで買われた。この日発表された米8月新築住宅販売件数は市場予想を上回り、長期金利の上昇に伴うドル買いが優勢となった。日本銀行は現行の金融緩和策を長期間維持する可能性が高いとの見方も、ドルル買い・円売りにつながったようだ。ドル・円は底堅い値動きとなり、110円75銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:109円12銭−110円79銭。

【来週の見通し】
■ドルは底堅い値動きか、米量的緩和策の早期縮小への思惑残る

来週のドル・円は底堅い値動きとなりそうだ。中国恒大集団の債務不履行(デフォルト)懸念は消えていないため、リスク回避的な円買いが強まる可能性は残されている。不動産大手の中国恒大集団は9月23日の社債利払いを履行したことでリスク回避的な円買いは縮小した。しかしながら、中国当局は地方政府に対し、中国恒大集団の経営破綻に備えるよう指示しており、同社の債務問題については予断を許さない状況が続いてる。債務再編の可能性もあるが、問題解決についてはある程度の時間が必要になるとみられている。

ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は9月22日に行われた記者会見で、資産買入れの段階的縮小(テーパリング)を今年11月にも開始する可能性を示している。米量的緩和策の早期縮小観測は後退していないこと、利上げ時期は多少早まる可能性もあることから、リスク選好的なドル買い・円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。来週発表される9月CB消費者信頼感指数や9月ISM製造業景況指数などが市場予想を上回った場合、ドル買い・円売りが再び強まるとの見方が多いようだ。なお、9月29日投開票の自民党総裁選は、事前の情勢調査から前政調会長の岸田氏と河野太郎規制改革担当相が他の2候補をリードしているもよう。両氏のどちらが勝利しても、経済活性化への期待が広がることから、リスク選好的な円売りが増える可能性がある。

【米・4-6月期国内総生産(GDP)確定値】(9月30日発表予定)
9月30日発表の米4-6月期国内総生産(GDP)確定値は、改定値の6%台を維持できるか注目される。上方修正された場合は経済正常化への期待につながり、ドル売りは後退しよう。

【米・9月ISM製造業景況指数】(10月1日発表予定)
10月1日発表の米9月ISM製造業景況指数は59.7と、前回実績をわずかに下回る見通し。雇用指数が節目の50を下回り雇用情勢の悪化への懸念が強まれば、金利低下・ドル安の要因となる。

予想レンジ:109円80銭−111円80銭




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