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米国株式市場見通し:企業決算が本格化 10月16日14時53分

企業決算が本格化し、好調な結果に下値を固めていく相場になりそうだ。債務上限問題が短期的に解決し、新型コロナウイルス感染もピークをつけた。FRBによる資産購入もペースは鈍化が見込まれるが今後8カ月程、続く。さらに、政府は11月8日からワクチン接種完了者に対する入国制限を解除するため、航空株の上昇にも期待できそうだ。リスクは存続も、景気循環株が相場をけん引するだろう。

8月小売売上高は予想外に2カ月連続の増加となった。新型コロナワクチンの浸透で、経済活動が一段と正常化に近づいたことが一因。一方、ガソリンや食料品コストなど日常品の価格の上昇が指摘された。各航空会社は年末に向け予約が順調に伸びていると同時に、燃料コストの上昇に懸念を表明している。ガソリン価格の上昇は今後、消費者にも影響を与え回復ペースを抑制する可能性もあり注意が必要だ。また、各企業はサプライチェーンの混乱に加えてコストの上昇にも直面しており、利益率がそがれる恐れがある。サプライチェーンの混乱が長引くと、商品価格が一段と上昇してしまう。また、賃金インフレにもつながりかねない。そのほか、ワクチン義務化にともなう解雇などによる労働市場への影響が未だ不透明。中国の成長鈍化なども懸念材料だ。

一方、現状で、FRBも言及している通り経済の成長の道のりは変わっていない。世界、国内での新型コロナウイルス変異株流行が収束しつつあり、経済活動の再開も一段と進んでいる。従業員のオフィス復帰も一段と拡大しており、正常化に向けた改善は続いている。このため、景気循環株を中心とした買いは続きそうだ。また、インフレが高止まりなから沈静化の兆しを見せているため、ハイテク株も再び買われそうだ。

経済指標では、9月鉱工業生産・設備稼働率、10月NAHB住宅市場指数、8月対米証券投資(18日)、9月住宅建設許可件数・住宅着工件数(19日)、週次新規失業保険申請件数、10月フィラデルフィア連銀景況指数、9月先行指数、9月中古住宅販売件数(21日)、10月製造業・サービス業PMI(22日)、などが予定されている。

さらに、FRBは地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表予定。この結果は、次回11月2-3日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策決定の材料となるため、注目だ。FRBは9月FOMCの議事録の中で、資産購入策の縮小のタイミングを協議し、11月、または12月中旬にも開始することになる可能性を示唆。さらに、月150億ドル規模の縮小を計画していることも明らかになった。市場は11月の資産購入開始を織り込みつつあるため、相場の混乱は避けられそうだ。また、パウエル議長は、南アフリカ準備銀主催のコロナ後の金融安定に関する討論会に参加予定で、発言に注目だ。

主要企業決算では、動画配信のネットフリックス、消費財メーカーのプロクター&ギャンブル(19日)、ITサービスのIBM、電気自動車のテスラ(20日)、メキシカンレストランチェーンのチポトレ、半導体メーカーのインテル(21日)、クレジットカード会社のアメリカンエクスプレス(22日)、などのほか、製薬会社のジョンソン&ジョンソン(19日)、アボット(20日)、通信ではベライゾン(20日)、AT&T(21日)、などが予定されている。クレジットカード会社の決算では、消費の回復に伴う良好な結果に期待したい。ネットフリックスも変異株の影響がくすぶり、引き続き堅調な結果が期待できそうだ。消費財メーカーはパンデミック時に比べ需要鈍化で売り上げ減が警戒される。

携帯端末のアップルは18日にスペシャルイベントを開催する。5年ぶりに新型MacProが発表される見通し。半導体不足でiPhone13の生産目標を引き下げる計画だと報じられ同社株の売却が優勢となっていたが、新作発表が悲観的なムードを修正できるかどうかに注目だ。

(Horiko Capital Management LLC)




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